福岡の弁護士による刑事事件の相談

身体に触れていなくても暴行罪になる?
暴行罪になる行為と逮捕後の対応

弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 副所長 弁護士 今西 眞

監修弁護士 今西 眞弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 副所長

暴行は、殴る蹴る等の分かりやすい行為だけではなく、様々な行為の含まれる幅の広い概念であり、傷害に至らないものを処罰するものです。暴行罪自体の法定刑は比較的軽い部類ですが、他の犯罪と同じように逮捕・勾留されることもありますので、以下詳しく説明していきます。

暴行罪とは

暴行罪にいうところの、「暴行」とは、“他人の体に対する物理力の行使”という、とても広い概念と解されています。個人の生命・身体を保護法益とするものですが、親告罪ではありません。

暴行罪の刑罰

暴行罪の法定刑は、“2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金、又は拘留若しくは科料”と定められています。傷害罪が「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定められていることと比較すると、上限自体も軽く定められています。法律上は拘留(1日以上30日未満)や過料(1000円以上1万円未満)も選択可能とされていますが、実際に選択される割合は極めて低いものです。

暴行罪の時効

暴行罪は長期5年未満の懲役等にあたる罪ですので、公訴時効は3年です(刑訴法250条2項6号)。

暴行罪にあたる行為

暴行罪にいう暴行は、“他人の体に対する物理力の行使”というとても広い概念ですので、対象は“殴る蹴る”等の典型的な行為だけではありません。体や服を引っ張ったり、わざとぶつかったりというような行為はもちろんのこと、音や放射線、電流、光等の物理力も含まれうるものと解されています。

直接的に身体に触れる行為

殴る蹴る、掴む引っ張る等、直接的な物理力の行使が暴行罪に該当することは明らかですが、握手や肩を抱く等、一見友好的な行為でも、故意に度を過ぎた力でやれば該当する可能性があります。実際に処罰されるかはともかく、相手を攻撃する意図や程度で直接身体に触れる行為は、ほとんどの行為が該当しうると考えても良いくらいです。

身体に触れない行為

直接的な物理力の行使であれば、音や光等でも暴行に該当する可能性があります。また、石やいす等を投げる行為は実際に当たっていなくても暴行とされた事例がありますし、嫌がらせでの車の幅寄せ等も暴行と認定された事案があります。

暴行罪にあたらない場合

暴行罪は故意犯を処罰する規定ですので、そもそも暴行や傷害の故意がない場合は成立しませんが、わざとじゃないと言えば逃れられるというものではありません。当てるつもりはなくても、ぶつかったら怪我をするようなものを投げる等の行為は、故意が認定される可能性が高いです。怪我を負わせる危険性のある行為をわざと行ったら、暴行に該当しうると思ってください。

傷害罪との違い

傷害罪と暴行罪の違いは、傷害結果の発生という点だけです。怪我をさせるつもりはなくても、暴行の故意があり、傷害結果が発生すれば傷害罪に問われます。したがって、逮捕の時点では暴行という罪名がついていても、結果的に怪我の程度が重ければ、傷害罪等に被疑事実が変更されることもあります。

傷害罪について詳しく見る

過失傷害罪

暴行罪や傷害罪は故意犯を処罰する規定です。よそ見をしてぶつかったなど、過失で怪我をさせた場合に適用されうるのは、過失傷害罪という別の犯罪になります。

傷害致死罪

暴行罪と傷害罪、傷害致死罪はそれぞれ結果的過重犯の関係にありますので、暴行の故意で相手を攻撃した場合、その結果相手が怪我をして死亡したという場合、死亡させた責任も負うものとされます。

もちろん、暴行と死亡の結果には因果関係がなければなりませんが、例えば相手を突き飛ばしたところ、転倒して地面に頭を打ち、外傷性の脳出血で死亡した、というような状況では、傷害致死罪に該当する可能性が極めて高いということです。

酒に酔っていた場合も罪になるか?

酒に酔っていたというだけで、罪を逃れることはありません。心身耗弱、心神喪失等に該当する可能性があるのは、異常酩酊(複雑酩酊、病的酩酊)だけです。酒を飲む前の時点で、自分が酒を飲むと異常酩酊に陥る可能性が高いことを認識していれば、その主張も排斥される可能性が高いでしょう。

暴行罪で逮捕されたときの対処法

暴行行為に及んだ後では、被害者が負った怪我の程度や、その後の経過等はこちらがコントロールできるものではありません。特に被害者との示談の有無は処罰等の結果に大きく影響するものですので、弁護人を通じて示談交渉を行うことはとても大きな意味を持ちます。被害者が強硬に示談を拒絶する場合でも、取り調べに対する姿勢や、反省文・謝罪文の作成、贖罪寄付等、その他の有利な情状の有無が、処分の軽重に影響する可能性は否定できません。

暴行事件で逮捕されてしまったら弁護士へご相談ください!

暴行罪で逮捕された場合、身体拘束からの早期解放や、示談交渉や反省文の作成、取り調べ等に対する態度等、弁護人の存在はその後の人生に大きく影響する可能性が高いものですので、なるべく早い段階での相談をお勧めいたします。

この記事の監修

弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 副所長 弁護士 今西 眞
弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 副所長弁護士 今西 眞
福岡県弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。
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