- 相続財産:
- 不動産
- 預貯金
- 株式
- 投資信託など
- 依頼者の被相続人との関係:
- 夫
- 依頼者:
- 子供2名
- 争点:
- 遺留分減殺請求
- 遺言能力
- 不当利得返還請求(一部の相続人による使い込み)
弁護士法人ALGに依頼した結果 | |||
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Before&After | 受遺者から遺留分減殺請求 | → | 依頼者による財産(遺産)の使い込みや被相続人の遺言無能力の主張を全て排斥し、遺留分額を支払い |
被相続人が依頼者様へ全ての財産を残す旨の遺言書を残していたところ、受遺者から遺留分減殺請求をされた事案でした。認知症の被相続人を唆して遺言書を書かせたのではないか(遺言無効の主張)、生前に使い込んだのではないか(不当利得返還請求の主張)などといわれ、どうしたものかとご相談に来られました。長生きされていると、被相続人が認知症と診断されている場合も多く、遺言能力が無いにもかかわらず遺言書を書かせたのではないかと疑われることが少なくありません。また、父(又は母)の年金を自分達のいいように使ったなどと使い込みを疑われることも多いものです。他方で、被相続人を介護していた相続人からすれば、大変な時に何もせずにいたくせに失礼なことを言われたと思うので、紛争になってしまします。本件もまさにそういった事案でした。
弁護方針・弁護士対応
「認知症」=「遺言能力なし」だと思われがちですが、そうではありません。遺言能力は、年齢、病状など健康状態、遺言を作成する動機、作成前後の言動、受遺者との関係性、遺言の内容(複雑さ)などから判断されています。重度の認知症というのでなければ、「長男〇〇へ全ての遺産の相続させる。」といった単純な遺言であれば、遺言能力ありと判断されることが多いでしょう。本件もそういった事案でしたので、入所されていた介護施設から介護記録を取り寄せ、当時の医師の診断書・意見書などの専門的な判断や日常の生活状況(介護内容)を精査し、説得的に説明し相手を納得させつつ、お金の流れも可能な限り生活費の内訳を説明していくことから始めました。
福岡法律事務所・相続案件担当弁護士の活動及び解決結果
幸い、相手には弁護士がついていたので、弊所弁護士の主張が如何に説得的なのかを判断できたのだと思います。相手が主張を下げ、お亡くなりになった当時に存在した遺産に関して、遺留分に応じて価格弁償することで解決できました。本件は、調停を申し立てられており、解決までに約半年ほど時間がかかってしまいましたが、内容からすれば早く解決できたほうだと思います。