監修弁護士 今西 眞弁護士法人ALG&Associates 福岡法律事務所 副所長 弁護士
オンライン会議でカメラを常時ONにさせるのはリモハラ?
リモートハラスメント(リモハラ)とは?
「リモハラ」という言葉は一般的な用語ではありません。
リモートワークは働き方の一種であって、本質的には職場環境下におけるハラスメントの一類型です。
ある種の類型を切り取って「○○ハラ」と呼称することは功罪あり、安易な造語は陳腐化や問題の寡少評価につながりかねないものですので、本文では「リモハラ」との表現は用いず、「テレワーク環境におけるハラスメント行為」について記述します。
リモハラに該当する可能性のある具体例
過剰な監視
リモートワーク環境特有の問題として、「過剰な監視」があります。滋賀労働局のセミナー資料では、【常時webカメラをON】にしておくことを要求することが一例とされています。
(https://jsite.mhlw.go.jp/shiga-roudoukyoku/content/contents/001751144.pdf)
業務に必要な場面でwebカメラの使用を求めることと、「過剰な監視」は区別されなければなりませんが、進捗報告や労務管理の問題は、本来的には他の方法で管理すべきところ、WEBカメラの常時稼働によって解決しようとするのは、業務に必要な範囲を超えるものと評価されかねません。
部屋やプライベートへの干渉
リモートワークは、時間・空間ともに私的領域と重なる部分が生じかねないものです。勤務時間中に適切な労務管理を行うことと同じくらい、これらの私的領域には立ち入らないことは徹底すべきところです。
部屋の様子が不意に映ったとしてもその内容を指摘すべきではありませんし、時間外における業務指示等はもちろんのこと、プライベートへの干渉は行わないことを徹底しましょう。
パワハラ・セクハラ的な行為
前記の室内の様子に触れる等の言動や、勤務時間外の業務指示等は重なる部分もありますが、パワハラ・セクハラ的な行為が許されないのはリモートワークにおいても当然です。
リモートハラスメントが起こる原因とは?
テレワーク環境における労働は、コロナ禍以降急速に発展した領域であり、適切な労務管理にかかる対応策や、共通理解の醸成が不十分な面が存するものと推察されます。
リモートハラスメントはパワハラ防止法の対象
リモートワークは勤務に従事する場所(≒職場)が自宅等であるというだけで、職場環境におけるハラスメントの問題やこれに対する法規制に特段の差異の存するものではありません。
労働施策総合推進法の改正等、いわゆるパワハラ等防止の法制度についても、リモート以外の就労と同様に取り組みの対象に含まれます。
リモートハラスメントを防止するための対策
リモートワーク特有の問題は、究極的には公私混同と適切な労務管理にかかる制度設計に尽きるところです。リモートワークを恒常的な制度として導入するなら、進捗報告の方法・頻度や私的な離席の申請方法等、適切なルールの策定とシステム化とセットで行うことが望ましいところです。
その他、ハラスメント全般に関する防止策や対応策として、【ハラスメントに該当する行為の周知徹底や研修等の実施、申告を受けた場合等に関する社内ルールの整備、相談窓口の設置等】が挙げられますが、これらはリモートワーク特有のものではなく労務管理全般に共通するものです。
テレワークでのハラスメントに関するご相談はALG弁護士法人にお任せください。
適切な労務管理体制の構築・運用と、ハラスメントの問題は表裏の関係にあります。
未然防止やリスクの最小化等に注力しておくことは、強靭な会社組織の構築に資するものだと思いますし、実際に問題が生じてしまった場合の対応策等、専門家への相談やサポートは、早期段階で行うことをお勧めします。

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保有資格弁護士(福岡県弁護士会所属・登録番号:47535)
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