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交通事故による手首骨折と後遺障害について

交通事故で手首を骨折してしまった場合の対処

自転車やバイクで走行中、また歩行中に事故に遭った場合、倒れる際に手を突こうとするなどして手首を骨折してしまうことがあります。

手首の骨折といっても、その内容は様々です。骨折の部位や状態に応じて、適切な治療を受けることが今後の回復のため重要となりますので、手首の骨折が発見された場合には、医師の指示に従って治療を受けてください。

受けたほうが良い検査

手首付近が痛い、腫れている、動かないなどの症状がある場合は、手首を骨折している可能性があります。手首の骨折が疑われる場合、まずはレントゲン撮影をするのが一般ですが、骨折が疑われる部位によっては通常のレントゲン撮影では発見が難しい場合もありますので、そのような場合には、疑われる骨折に応じて、通常のレントゲン撮影とは異なる画像検査が行われることになります。

ですので、痛みや腫れ等がある場合には、どこがどう痛むのか、自覚症状をきちんと医師に伝えましょう。

また、骨折発見後の治療方法も部位や症状に応じて様々であり、徒手制服術を行った後に外からギプスで固定して動かさないようにする方法や、手術によって骨折部を固定させる方法などがあります。ですので、医師の指示に従って適切な治療を受けるようにしましょう。

手首の骨折の種類

ひとえに手首の骨折といっても、その種類は様々です。

手首から肘をつなぐ役割の骨である橈骨や尺骨の遠位端骨折や、橈骨や尺骨と手指の骨をつなぐ関節部分にある手首の関節部分にある手根骨の骨折などがあります。骨折の種類に応じて、受けるべき治療も変わってきますのでご注意ください。

橈骨遠位端骨折

手首と肘の間を支える骨として、橈骨と尺骨があります。親指側の太い骨が橈骨で、小指側の細めの骨が尺骨です。橈骨遠位端骨折とは、橈骨のうち、もっとも手首側に近い部分の骨折を言います。骨折全体の20~25パーセントを占めており、最も頻度の高い骨折の一つと言えます。加齢や疾病などにより骨が弱くなった人に良く見られますが、それ以外の若者などでも起こり得る骨折です。

コレス骨折

コーレス骨折、コリーズ骨折などとも言います。

コレス骨折とは、橈骨の遠位端片が手の甲側にずれて折れる骨折のことを言います。交通事故では、転倒した際に、地面にてのひらをつく形で倒れることも多いと思います。このように、手をついた衝撃で起こりやすいのがコレス骨折であり、橈骨遠位端骨折の中でも最もよくおきる骨折です。

コレス骨折が生じると周辺の神経を圧迫したりすることにより合併症が生じることがあります(病気が見えるp324)。

スミス骨折

スミス骨折は、コレス骨折とは逆に、橈骨の遠位端側がてのひら側にずれて折れる骨折を言います。転倒した際に、地面に手の甲をつく形で倒れた時に生じるのが、このスミス骨折です。

ですので、交通事故ではコレス骨折に比べると、起こりずらい骨折と言えます。骨折する方向はコレス骨折と逆ですが、合併症や症状はコレス骨折と同様です(後遺障害診断書Ⅰp112)。

バートン骨折

バートン骨折とは、橈骨遠位端の関節内に生じる骨折のことを言います。 関節内の骨折ですので、橈骨の遠位端片と一緒に手根骨が転位するのが特徴です。バートン骨折のうち、橈骨の遠位端片が背側に転移するのが背側バートン骨折であり、掌側に転移するのが掌側バートン骨折です(病気が見えるp324)。

バートン骨折は特殊な骨折の類型ですが、治療としてギプス固定などでは足りず、手術による治療が必要となる場合が多いのも特徴です。

舟状骨骨折

舟状骨骨折は、手根骨の骨折の中でも最もよく見られる骨折です。舟状骨とは、手首の一番付け根部分の親指側にある骨のことを言います。

てのひらを地面についた際に起きることが一般ですので、交通事故の場合にも比較的よくみられる骨折です(後遺障害教本p49)。

舟状骨骨折は通常の手根節の2方向からのレントゲン撮影では発見できないことも多く、手根骨の4方向からの撮影など、通常とは異なる撮影方法を追加する必要があります(後遺障害教本p49、標準整形外科p792)。

手首骨折で認定される可能性のある後遺障害と慰謝料

手首の骨折との関係で考えられる障害としては、手首が正常に曲がらなくなることにより生じる可動域制限(10級9号、12級6号など)や、骨折後に変形して癒合するなどにより生じる疼痛等の神経症状(12級13号もしくは14級9号)が考えられます。

可動域制限

手首を骨折した場合、手首の関節が正常に動かなくなる可動域制限が生じる可能性があります。

手首を左右に動かしたり、上下に動かしたりした際、怪我をしていない正常なもう片方の手首の関節の可動域と比較して、1/2以下に制限されている場合は10級9号、3/4以下に制限されている場合は12級8号が認定される可能性があります(必携p251)。

神経症状

手首の骨折による神経症状としては、疼痛や、しびれ、握力の低下など様々なものがあります。骨が変形してくっついている場合の様に、画像上変形癒合が明らかな場合などには12級13号が認定され、それ以外の場合には14級9号が認定される可能性があります。

手首を骨折しているにもかかわらずそのまま放置してしまうと、骨が変形して癒合してしまう結果、神経症状が残ってしまうことがあります。

交通事故で手首を骨折したらご相談ください

症状固定後、手首の可動域制限が生じていた場合でも、適切な治療が行われなかった結果であると判断されてしまったり、神経症状が残った場合でも、きちんとリハビリをしなかったからであると判断されてしまい、後遺障害を認定してもらえなくなることがあります。

手首を骨折してしまった場合には、後遺障害認定との関係で、今後の見通しや受けておくべき治療などについて詳しい弁護士に、早期の段階で依頼することが重要です。 ですので、治療継続中であっても、是非お早めに弁護士にご相談ください。